〜第二の被害者にならないために〜
全国各地で硫化水素ガスによる事故が多く発生しており、その周囲にいた人たちも受傷するといったような二次災害が起きています。
目に見えない硫化水素に対して、私たちはどうすれば身を守ることができるのでしょうか。
硫化水素とは
硫黄と水素からなる無機化合物で無色の気体であり、悪臭防止法に基づく特定悪臭物質のひとつ。化学式ではH2Sで表します。
特徴
- 空気より重く、無色
- 臭いはイオウの臭いといわれ、卵の腐ったような臭い
- 毒性が非常に強く、目や皮膚、粘膜を刺激して強い痛みを感じます
- 濃度が高くなると頭痛や吐き気、意識喪失や最悪の場合には死に至ります(非常に高い濃度では即死のおそれがあります)
- 嗅覚(臭いの感覚)を麻痺させる作用があるため、知らず知らずのうちに危険にさらされます
- 可燃性のガスであるため、爆発の危険性があります
二次災害に遭わないために次のようなことに注意してください。
《こんな現場は危険》
- 硫化水素特有の臭いがする(卵の腐ったような臭い)
- 車両や風呂場、部屋に「ガス発生中」「近づくな」などの貼紙がしてある
- 車両や風呂場の窓や入口がテープなどで目張りしてある
- 洗浄剤や入浴剤などの入れ物が散乱し、バケツが置かれてある
《被害に遭わないために》
- 決して異臭のする車両や部屋に入らないこと
- 異臭を感じたら、異臭のしない風上や高いところに避難すること
- 安全な場所に避難したら119番通報をすること
- 火気の使用は避けること